2022.12.21 エヴゲニー・ラヴレンティエフ『大統領のカウントダウン』 2004
LICHNYY NOMER
ロシア軍の全面協力で撮り上げたアクション大作。ロシアとチェチェン独立派との激しい対立が続く中、新たな大規模テロ計画の阻止に奔走する一人の男の活躍を描く。現実の複雑な政治情勢を背景にしつつも、全編エンタテインメントに徹したド派手なアクションが展開する。
チェチェンの捕虜となり、激しい拷問の末にモスクワでの爆破テロに関わったとする偽証をビデオに撮られてしまったロシアの諜報員アレクセイ・スモーリン。このビデオがチェチェン独立軍によって公にされればロシアの権威は大きく失墜してしまう。スモーリンはチェチェン紛争を取材する女性ジャーナリスト、キャサリンの助けを借りて脱出に成功すると、自身の潔白を証明するための行動に出る。一方、チェチェン独立軍は、イスラム過激派と手を組み未曾有のテロ計画を画策していた…。ーー〈allcinema〉onlineより
チェチェン独立派とアラブ・テロリストが野合し、人質をとった劇場占拠作戦に打ってでる。ところが、アラブ人の計画は二段構えで、隠された目的は強奪した放射性物質を爆発させることだった。チェチェン独立派は利用されたにすぎない。一度は罠にかかった工作員(ロシアのランボー)が、たった一人の闘いによって野合したロシアの敵を撃滅する。
チェチェン独立派は中途半端な悪、アラブは極悪、といった構図のロシア国策映画。「正規軍が全面支援」がロシア戦争映画の「品質保証」になる。2004年のこの時点では、NATOも「共通の敵」アラブに立ち向かう、という話になっている。
なるほど砂漠基地へのミサイル攻撃の迫力も国際ランキングだ。
2022-12-22