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不思議の国御魯西亜奇譚集

『真夏の素肌』

2022.09.27 『真夏の素肌』2014 KAK MENYA ZOVUT
ニギーナ・サイフラエヴァ 監督・脚本
A practical joke ends up very wrong in Nigina Sayfullaevas curious youth drama. Two seventeen year old Moscow girls, Olya and Sasha, are visiting Olya’s long lost father who lives in Crimea, when they decide to switch places and pretend to be the other person to the father. Little do they know that their joke comes with consequenses that will change their lives forever. ーーIMDb.com
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 モスクワから真夏のクリミアへ。17歳の少女ふたりが、実の父親に会いに来る。オーリャとサーシャ。そこで二人は、たがいの名前を交換して、初めて会う親父の反応を探ろうとする。『シンデレラの罠』ゲームのようだが……。だが、文芸エロスと銘打つとおり、二人のゲームは深刻なドラマへと渦巻いていく。クリミア南東のリゾート地。親父の生業が黒海の漁業禁止区域での密猟、という現実もエピソードとして描かれる。
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 この映画の製作年、2014年はロシアによるクリミア併合の年でもあるが、そのあたりはドラマの内容には入ってこない。ロシアの一地方の話といったつくりだ。ラストの二人がバスを待つところとか、半ばの観光地をまわるシーン(土産物の値段が10倍する)とかに、首都と地方との格差という単純な問題をこえた矛盾への、何らかの隠れたメッセージがこめられているのかもしれない。けれど、そこまでの情報蓄積が当方にはないので、深読みは出来かねる。

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