『東ベルリンから来た女』2012 BARBARA
2022年1月28日 ドイツ映画
人々が秘密警察の存在に怯えていた社会主義時代の東ドイツを舞台に、恋人の待つ西側への脱出を準備する一人の女性医師が、医師としての矜持や2人の男の愛に揺れ動くさまを、静謐な中にも緊張感あふれる筆致で描き出した感動のヒューマン・サスペンス・ドラマ。主演は「ベルリン陥落 1945」「ブラッディ・パーティ」のニーナ・ホス。共演にロナルト・ツェアフェルト、ライナー・ボック。監督は、本作でみごとベルリン国際映画祭監督賞を獲得したドイツの実力派、クリスティアン・ペッツォルト。
1980年夏の東ドイツ。西側への移住申請が却下され、都会の大病院から片田舎の小さな病院に左遷された女医、バルバラ。秘密警察に監視され、周囲の人間に対しても猜疑心から心を開くことができず、孤立を深めていく。一方で彼女は、西側の恋人ヨルクと秘かに逢瀬を重ね、彼の手引きによる西側への脱出へ向けて着々と準備を進めていた。そんな中、一緒に仕事をする同僚医師アンドレが患者と真摯に向き合い、自らの使命を誠実にこなしていく姿に次第に心打たれていく。バルバラ自身も医師としての誇りを胸に、献身的に患者の治療にあたり、いつしかこの病院に欠かせない存在となっていくのだが…。
〈allcinema〉onlineより
2022-09-06